ComfyUIとは？

画像生成AIの黎明期、Stable Diffusion web UIが主流だった頃、ノードベースでの実装を目指して生まれたのが ComfyUI です。

単なる画像生成ツールとして始まったComfyUIですが、今や生成AIのOS（オペレーティングシステム）として、業界の基盤になりつつあります。

生成AIエンジンとしてのComfyUI

ComfyUIは、Stable Diffusionをはじめ、動画生成のWan、3D、音楽生成モデルなど、公開されているあらゆるモデルをご家庭のPCで安定して動作させる環境を提供します。

ノードベースのUIに目が向きがちですが、真価はこの「エンジン部分」にあります。

見た目のUIが異なっていても、裏側ではComfyUIが動いているサービスやソフトウェアは無数に存在します。

ユーザーにとって最も特徴的なのは、このノードベースUIでしょう。

処理の流れを機能ごとに分割し、ノードとして配置して繋ぐ。このUIを使いこなすには、画像生成の仕組みやノードの役割を知る必要があります。「プロンプトを入れてボタンを押せば完成」というツールに比べると、最初は不親切に感じるかもしれません。

しかし、これには大きなメリットがあります。新しいモデルや手法が登場した際、対応するノードを追加するだけで、既存のワークフローに柔軟に組み込めるのです。

進歩の激しいAI技術に追従するには、この柔軟なノードベースUIが最適解なのかもしれません。

ComfyUIの拡張性を支えているのが、カスタムノード という仕組みです。

ComfyUI本体は、モデルを動かすための最小限の基盤を提供しています。本体が対応していないモデルでも、世界中の開発者が「カスタムノード」を作成することで、すぐに動かせるようになります。

この相互のメリットが、ComfyUIコミュニティを強力に支えています。

元々は Comfyanonymous 氏個人のプロジェクトでしたが、現在は Comfy.org として組織化され、開発・資金調達が行われています。

進歩の激しいこの界隈で、個人がメンテナンスし続けるのは困難です。組織化されたことで、安定した開発体制と継続的なアップデートが保証されるようになりました。

個人としても企業としても、生成AIエンジンとしてComfyUIを選ぶ、これ以上に心強い理由はないでしょう。