パス (Path) とは?

パソコン上のフォルダやファイルは、現実世界でいう「住所」のようなものを持っています。この住所のことを 「パス (Path)」 と呼びます。

例えば、ソフトウェアに指示を出すときに、「あの写真持ってきて~」と頼んでも、パソコンは「どれのことじゃい!」となってしまいます。 そこで、「『動物』という名前のフォルダの中にある、『キリン.jpeg』という写真を持ってきてくれ」と、場所と名前を明確に伝える必要があるわけです。

パスには、「場所の指定方法」によって大きく2種類(絶対パス・相対パス)に分けられます。

例:フォルダ構造

まず、以下のようなフォルダ構造があるとして説明します。

📂C:/
 └── 📂Users/
      └── 📂Yamada/
           └── 📂Photos/
                ├── cat.jpg  <-- 今回のターゲット
                └── 📂Animals/
                     └── dog.jpg

絶対パス

Cドライブ などの一番大元(ルート)から、目的のファイルまでの経路をすべて記述する方法です。

例:cat.jpg の場所を指定する場合

C:\Users\Yamada\Photos\cat.jpg

特徴: 大変明確でわかりやすいのですが、フォルダごと移動したり、他のパソコンにデータを持っていったりして cat.jpg までの「住所」が変わってしまった場合、書き直さないと使えなくなってしまいます。

相対パス

「今いる場所(カレントディレクトリ)」から、目的のファイルまでの経路だけを記述する方法です。

例1:Yamada フォルダを開いている状態で、cat.jpg を指定する場合

Photos\cat.jpg

例2:1つ上の階層に戻る記号 .. を使う場合 例えば Animals フォルダを開いている状態で、cat.jpg を指定するには、「一つ上(Photos)に戻ってから指定」します。

..\cat.jpg

WindowsとMac/Linuxの違い(区切り文字)

パスの階層を区切る文字(デリミタ)がOSによって異なります。

  • Windows: ¥ または \ (バックスラッシュ)

    • ※環境によって円マークに見えたりバックスラッシュに見えたりしますが、実体は同じです。
  • Mac / Linux: / (スラッシュ)